マークにはどんな意味があるの?その②

オリーブオイルのラベルに表示されることがあるマークについての続きです。

前回からだいぶ日が空いてしまいましたが^^;、

今日はEUの有機認証マークの説明をしたいと思います。


前回もお伝えしているように、

オリーブオイルはほとんどが輸入品であるのと、

Ponte miYaで取り扱っているオリーブオイルは現在のところ全てイタリア産なので、

「EU」をベースにお話していきます。


食や環境への関心が高い人でしたら、

このマークを目安にして輸入食品を買っている方も多いかもしれません。

写真はイタリアのスーパーで売っている有機栽培認証のニンジンです。

(写真が粗くてすみません。。。)

ちょっとわかりにくいですが、星形で、葉っぱを表しています。この星はEUの旗に記されている星を表しているそうです。


まず、このマークは有機栽培農業で作られた農産物やその食品に対して与えられる認証マークです。

有機栽培していれば勝手に付くものではなく

「認証」ということは、「申請」をしなければいけないわけで、

申請をするかしないかは有機農業者の自由です。

ですから、有機栽培をしながらあえて認証を取らない生産者も存在します。


EUの有機農業の一番の目的は「環境への配慮」。

生物多様性や土壌の豊かさを保ち、将来へ受け継いでいくために、

除草剤や化学肥料といった化学物質を使わないことや、

それによって農業環境・自然・景観を持続可能なものにするというものです。


また、環境に左右されるので難しい農法であることも確かです。

ただ、イタリアは世界的に見ても有機栽培先進国のようです。

確かにイタリアの各地でBio(有機・オーガニックを意味します)

と書いた看板をよく見かけましたし、専門店もたくさんあります。

↑Bio専門のスーパー。


それにスーパーのどのコーナーにも大抵、

「Bio」と書いてある製品が並べられていることがほとんどでした。

(余談ですが私はイタリアでBioの野菜だしとお肉のだしのキューブを買いました。

添加物も入っていなくて便利なのでかなり重宝しています(^^♪)


申請を認められるにはまず、

有機農法を申請して1年後に「有機農業への転換期間」と認められます。

それからこつこつ3年後、ようやく「有機農業」として認められることになります。


では、オリーブオイルの場合、どのようなことをするのか?

色々とやり方があるのですが、

なるべく「自然な状態でオリーブを育てる。」というのがポイントになるようです。

例えば、その栽培地域に本来生えている植生の中でオリーブを育てることや、

生物多様性を機能させる環境を整えることで、

オリーブ畑に茶色い土とオリーブだけという状態にならないように、

つまりオリーブだけにフォーカスしないようにすることが重要になってきます。

また、堆肥は馬や牛の糞を使ったり、

特有の害虫を防ぐにはその虫の好きな色でおびき寄せる、など

方法は様々とありますが、

そこには殺虫することを目的としない「自然な状態」

という定義が根底にあるのがわかります。


うーん素晴らしい!

ではオリーブオイルを選ぶとき、EU有機認証マークがついているものなら安心!?

だと思いたいところですが、

有機認証マークはオリーブの「有機栽培」を認めるマークであって

「オリーブオイルの品質」を認めるマークではない

ということを忘れてはいけません。


ではオリーブオイルの品質は?

それは、「等級」で分けられています。

ということはエキストラヴァージンオリーブオイル

等級上、最も高い品質となるわけです。(等級がテーマではないですが、詳しくはエキストラヴァージンについての投稿をご参考ください。※owndの調子がおかしくて現在リンクが入れれません~。すみません。。)


ただし、現在、問題となっているのはエキストラヴァージンでも欠陥のあるオイルが存在すること。(通常欠陥を持ったオイルは精製用となり、ランクが下がります。)


何が言いたいかといいますと、

やはりまずはラベルがどうであれ、

口にしてみないと質の良いオイルかどうかは分からないということです。


じゃあラベルの意味はなんなの?という感じですが、

オリーブオイルの等級による規定のない日本は輸入量だけは右肩上がり、

そのような欠陥オイルが出回るターゲットとなりやすいのです。

とはいえ、最近はこういった情報も徐々に広まりつつあり、

栽培からオリーブオイルの生産まで一貫して行う家族経営のような、小規模ですが丁寧な作り手や、

高い技術を持つ搾油所などの、信頼できるオリーブオイル生産者を探して輸入するところも増え、

質の良いオイルも日本で見られるようになってきました。


ちなみに、オリーブオイルはEU諸国からの輸入品であることが多いのですが、

EUの有機認証がついているのに日本の有機JAS認証がない!ということがよくあります。

理由の一つとして特に考えられるのが、「お金がかかる」ということです。

まず、日本に輸入した時点で、

輸入にかかる費用が諸々プラスされているのに、

その上日本の有機JAS認定機関で申請すると、私が調べたところでは10万円前後はかかります

(機関によって差があるようです)。

相当な量を輸入しなければいけませんね。。。

EUはオーガニックの先進的ポストでもあるので、

EUの認証が取れていれば、日本での消費価格を上げてまで、

日本の有機認証マークを取得しようとは思わないということなのだと考えています。

もちろんEUの認証と日本の認証のどちらもラベルで確認できるものも存在します。


まずはラベルに惑わされずに

口の中で健康なオイルの状態というものを知り

それから、ラベルのマークなどを、

選ぶ指標の「一つ」として考えてみてはいかがでしょうか。

お読みいただき、ありがとうございました♪

Ponte miYa

兵庫県西宮市北部オリーブオイル販売・オリーブオイル講座・手打ちパスタ教室

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