健康に良いだけ??オリーブオイルは料理を美味しくする!
オリーブオイルは健康に良いと言われているので…テレビでお医者さんが良いと言っていたので…、そういったような理由で使われているという方も多いと思いますが、
「オリーブオイル=健康」という、オリーブオイルはただそれだけの存在なのでしょうか?
美味しさや口の中での感覚にオリーブオイルは何も影響していないのでしょうか?
勿論そんなことはありません。
むしろ料理を構成する上で、とても大きな役割を持っています。
とはいえ、私もまだまだ研究段階。
これまで専門的に学んできたことをふまえて、オリーブオイルは料理の中でどのような役割があるのか、少し書きたいと思います。
ここで言うオリーブオイルは、等級が一番高いエキストラヴァージンオリーブオイルのことを指します。
また、欠陥オイルを使うと「逆効果=使わない方がマシ」となることも覚えておいてください。
イタリア料理で、スープや料理にオリーブオイルがかけられているのを目にすることがあるかと思います。
すでにオリーブオイルがかかっているので、比べる機会がないという方もおられるかと思いますが、
例えばスープを作ることがあれば、オリーブオイルをかける前と、かけた後でその違いを比べてみてください。
かける前よりかけた後のほうが、スープの味がより引き立っているのが分かると思います。
スープの味がより引き立つということは、オリーブオイルをかけたことでスープの味がより美味しくなった、と感じられるわけです。
オリーブオイルはスープ自体の風味を壊すことなく、さらに美味しくすることが出来るのです。
また、オリーブオイルを料理にかけることで、料理自体にこくが出て、料理によってはクリーミーな感覚になります。
例えばパスタ料理ではフライパンの中で、水分とオリーブオイルが乳化してとろりとしたテクスチャーを生み出しています。
料理にこくが出ることで食材の味がぎゅっと凝縮されたような効果が期待できます。
それから口の中で、多汁感を生み出します。
要は口の中でジューシーな感覚を与える効果があるのです。
例えば、フルーツにオリーブオイルをかけて食べてみてください。
かける前より、フルーツが口の中でみずみずしく感じられるはずです。
ステーキにかければより肉汁を感じられると思います。
オリーブオイルは素晴らしい香りを持っていることが特徴です。
その香りはオリーブオイルによって千差万別で、オリーブオイルが持つ苦みや辛みについても同じことが言えます。
それぞれのオリーブオイルの特徴から、どのような料理に合うのかを考えて想像を膨らませることも楽しみの一つですし、その組み合わせがぴったりとはまると、料理はよりアロマティックに、そしてより美味しく感じられます。
オリーブオイルが、バラバラだった料理の味を一つにまとめあげて、一体感を出す。
食材の風味の強さや、食感などにそって、オリーブオイルがもつボディの強弱を合わせるとバランスの良い料理に仕上がるわけです。
料理のアクセントとして、敢えてその逆で合わせることも、面白いですよね。
まずは色々とかけて試してみることです。
新たな発見があると思いますよ!
オリーブオイルは、「私がメインだ!」と主張しているのではなく、しかし、なくてはならない存在です。
“料理を邪魔しない。” これがオリーブオイルの良いところ。
オリーブオイルが持つ苦み・辛み・香りが、料理に寄り添っているわけなのですね~。
以前イタリアの先生が、「オリーブオイルは大切な親友のようなものだ」と仰っていました。
なるほどそうですね。
勿論オリーブオイルは健康にとても良い、体の潤滑油です。
けれどもそれだけではない、料理を美味しくする調味料でもあるということ。
料理にどんどん活用してみてくださいね!
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