オリーブオイルの敵!
健康に良いと言われるオリーブオイル。
健康なオリーブオイルを楽しみたいと思うなら、オリーブオイルの敵を知ることが大事です。
しかしこれってオリーブオイルだけに言えることでしょうか??
オリーブオイル以外の油は無敵なのか?
そんなことありません。 むしろオリーブオイルは敵に強い方なのです。
とはいえ、食する物のほとんどはそうですが、オリーブオイルも自然の産物。
普段、野菜や果物を選別し、注意して保管するように、オリーブオイルにも目をかけて敵を近づけないようにすることが、鮮度を保つことにつながっていきます。
ところで、食べ物には人工的な産物もあります。 例えば自然界には存在しない油脂であるマーガリンなんかはその代表例で、いつまで経っても腐らない、なんて言われたりしています。その恐ろしさは最近話題にもなっていますね。人工的に水素を添加して、液状の植物油脂を固形に変える。よくプラスチックバターと言われています。勿論プラスチックではないですが、自然界に存在しないという点では同じですね。
となると、自然の産物であるオリーブオイルの構成要素を語りたくなりますが、その話はまた別途設けるとして、本題です。
今日は、消費者目線として、市場に出回ってからのオリーブオイルを想定して書いていきたいと思います。
オリーブオイルは自然の油なので、寿命があります。
それとは反対に古いほど美味しいと言われているのがワインです(種類にもよると思いますが…)。
こんなことわざがあります。
「ワインは古く、オリーブオイルは新しく」
ワインは古ければ美味しいが、オリーブオイルは新鮮なものが美味しいということです。
ということは、
「オリーブオイルの敵」とは簡単に言うと、「新鮮さを妨害・劣化させる」もの。
オリーブオイル劣化の主な原因は
・酸化
・発酵
です。
酸化とは、分かりやすく言うと、リンゴを切って暫くそのままにしておくと、切り口が茶色く変化しているのを目にした方は多いと思いますが、これが酸化です。
ちょっと悪い言い方をすると、食べ物の老化です。
オリーブオイルの場合、空気(酸素)に触れることによって酸化し、ベタベタと脂っぽくなります。
脂肪酸と酸素が結びつくことによるもので、そういうオイルは酸度が高くなっているので、新鮮な香りがせず、食べても美味しくないですし、健康に良いとは決して言えません。
また、温度の高い環境下、光(太陽光や電気など)に当たることも酸化の原因になります。
現在夏真っ盛り。惜しい気もしますが一度、小瓶に良質なエキストラヴァージンオリーブオイルを少し入れて、太陽の光が燦々と降り注ぐ窓際に置いてみてください。
ほんの数日で天然のクロロフィルは抜けていき、においは油臭く、口に入れる気もなくなります。
むしろ口には入れないようにして下さい。
しかし、このようなオイル、嗅いでみると、「家にあるオイル、こんな臭いしてるー!」と仰る方、実はたくさんおられます。
実際、良い状態とは言えないオイルはあちらこちらで見つけられてしまうというのが現状です。
しかしこれは、新鮮なオイルってこういうものというのを知らないまま日本で広まってしまったことが関係していると思います。
どちらかというと、新鮮なオイルの香りを知るということが大事なのかもしれませんね。
それからオイル劣化の原因、もう一つが発酵です。
発酵は製造時に発生することが多い欠陥ですが、出来上がったオリーブオイルを瓶詰するときに不純物(オリーブのカス等)が入ったり触れたりして、発酵が起こってしまうことがあります。
オリーブのカスには酵素が含まれていて、全てがこの限りではないですが、酸素に触れていなくても時間の経過とともに発酵し、発酵の欠陥を持ったオイルになってしまうのです。
オリーブオイルのダイレクトな味わいを大切にするために、あえてフィルターにかけずに瓶詰しているオイルは、作られてから早めに消費することが得策です。
以上の2大原因がオリーブオイルの劣化につながっています。
オリーブオイルを買ってから特に注意したいことは、
・酸素に触れないようにする
・高温の場所を避けて、涼しいところで保管
・しかし、冷蔵庫には入れない(ワインセラーはOK)
・光に当てない
・開栓後1~3カ月以内には使い切る
オリーブオイルのビンが透明ではなく黒っぽい色をしていることが多いのは、なるべく光を通さないようにする工夫です。透明ビンの場合はアルミで巻いたり箱に入れたりして、光を遮断する工夫をすることが大事です。
オリーブオイルに限らず油が酸化していくことは、果実を摘み取った運命みたいなもので、ストップさせることは出来ません。
いかにして酸化を遅らせるか、が大事なのですね。
これを守ればオリーブオイルの良さを最大限に活かしながら、健康的に美味しく楽しむことが出来ます。(Ponte miYaでお買い上げいただいたことのある方は見覚えがあるのではないでしょうか?)
しかし、大切なことは、買ったオリーブオイルそのものが良質であるということが大前提です。
植物油自体は人間にとって、とても重要な脂肪分で、なくてはならないもの。
良質なオリーブオイルを積極的に摂っていきたいですね!
オリーブオイルの新鮮さ、質の良さとは具体的に何によるものなのか。
これは香り成分やポリフェノールの値等にもつながっていく話です。
これもまたの機会に!
お読みいただきありがとうございました♪
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