Ponte miYaはそもそもなぜ、オリーブオイルとイタリアなの?


初めてイタリアに行ったのは2008年。

よくあるお友達との旅行です。


食べることが好きなら一度ぐらいイタリアに行っておかないと、という思いと、頻繁に行けるわけではないけど旅行が好きな私はヨーロッパへはまだ行ったことがない、だから初めて降り立つだろうその国に対してわくわく興奮する気分を持ちながらも、何かこれまでにない特別な感情を抱いて行ったわけではなかったのです。

が、しかし!


ご対面した「イタリア」はその瞬間、強烈に私の心を動かしたのでした。

見るもの、聞くもの、触れるもの、匂うもの、そして食べるもの、全て私の想像をはるかに超えてカルチャーショックを覚え、なんて人々は人間らしく生きていて、食べ物は食べ物らしく存在しているのだろうと感じたのです。


そんな感動の体験をして、すぐに私はイタリアの虜になり(初めてのイタリアでスリに遭ったにもかかわらず!)、翌年またイタリアへ向かいました。

この時現地のワインショップに陳列してあったオリーブオイルを買って帰りました。


帰国してボトルを開けた瞬間、青々しい新鮮な香りが広がり、「今まで日本で口にしていたオリーブオイルは何だったのだろう。これが本当のオリーブオイルか。。。」と、感動してそのオリーブオイルをかけたサラダを平らげました。

忘れられない体験でした。


それからイタリアとオリーブオイルのことを色々と調べ、オリーブオイルにはソムリエが存在すること、イタリアのオリーブオイルは質も良く世界中から熱烈なアプローチを受けているが、その代わり偽物も多く出回っていること、イタリアは地方ごとに特有の食文化を持ち、オリーブオイルも地域とともに存在していることなど、大学時代、食文化を研究していた私にとって「オリーブオイルとイタリア」というキーワードはとても興味深い対象となったのです。


イタリア好きが高じてここまで来た私は、2012年にイタリア現地でイタリアオリーブオイルソムリエを取得、2014年にPonte miYaを立ち上げました。


オリーブオイルはその価値の高さから、食品の中でも特に偽造の対象となりやすく、これは実は今に始まったことではなくて、ローマ時代から偽造の取り締まりなんてことがあったそうですが、とにかくそれぐらいオリーブオイルは人々を魅了する油であることは間違いありません。


そしてこれは、どの種類の油にも言えることだと思いますが、オリーブオイルが偽物ではなくても、製造過程や保管方法の誤りなどで欠陥を持ったオイルも多く出回っていることは、あの素晴らしいオイルを体験した私には衝撃でしたし、もはや私もあのオイルを口にするまでは知らず知らずのうちに欠陥オイルを使っていたと思います。

それが分かったときは何とも言えない気持ちになり、本物のオリーブオイルを知って頂くと同時に欠陥オイルの存在を知ってもらうことも大事だと痛感しました。

そして、まだ知識もなかったあの時、イタリアから持ち帰った感動のオリーブオイルを膨大なオリーブオイルの中から1本手に取ったことは、ラッキーなことだったのだと気づきました。


欠陥や偽造の問題を知った反面、オリーブオイルの本来持っている他にはない特徴、素晴らしさ、それから世界一ともいわれるイタリアのオリーブ品種の豊富さ、魅力は学ぶほどに増すばかりで、幸運なことに一つ一つのオリーブオイルのキャラクターとじっくり向き合う方法も国際的に活躍するオリーブオイル鑑定士の先生方に教えていただき、オリーブオイルにどっぷりとのめり込みました。


オリーブオイルを知ったことで、自分の食生活にも気が向くようになり、農産物や食べ物がどのようにして出来ていくのかを知りたいという気持ちも大きくなったと思います。

また、多くのオリーブオイルテイスティングの訓練を重ねたことで、オリーブオイルだけではない様々な食べ物や料理に対して、味覚と嗅覚がより細かいところまで捉えられるようになり、そういった面でも、オリーブオイルの凄味を感じています。


私が体験したあの感動を、本来のオリーブオイルとしての質を持った味わいを、知って頂きたい、楽しんでいただきたい、というのがPonte miYaが存在する理由です。


イタリアは私にとって感謝している国、また、オリーブオイルを知るには語らずにはいられない国です。

オリーブオイルを知ることに終わりはありませんが、習得したプロフェッショナルな知識を五感を通じて皆様に分かりやすくお伝え出来たら嬉しいです。


オリーブオイルで豊かな食卓を!

Ponte miYa


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